19年ぶりの衝撃だよっ!
「もう、19年ぶりの衝撃だよっ!」
クミゴン(妻)が仕事から帰ってくるなり語気を強めて言う。怒気を含んでいる。
「なに?19年ぶりって」
19というのは、バレンタイン生まれの息子の年齢だ。それと関連があるのは間違いない。
出産以来のショックか…。
よりによって娘の15歳の誕生日に…。
第二子、立場ねーなと言葉にならないイメージが脳裏をかすかにかすめる。
まあ、昨日からの流れで、だいたい予想はついているのだが…。
クミゴンの言葉を待った。
「スマホ、もう、めちゃくちゃ後悔してるよ!」
「ああ、買ってすぐ後悔する人よくいるみたいね。しばらくは」
(しまった個人の不満を一般論に摩り替えてしまった。これは、夫婦や恋人間で最悪のコミュニケーションのとり方ではないか!)
「メールアドレス、登録できたの?」
「まだだよっ!パスワード忘れて、0時過ぎないとできないよ!」
「シンデレラか!?」
「もう、スマホいじってる最近の若者を心から尊敬したよ!!」
「19年ぶりとは?」
「子ども産んで、当時のヤンママを尊敬して以来だよ!!みんなすごいなって」
昨日、今日で私以外の家族3人が全員スマホになった。
私は孤高のPSHユーザーを貫く。
不便なのはラインが使えないことだけ。
そのラインもタブレット端末+フェイスブックの登録で、PC上では使ってる。
しかし、おっさんと15歳の女の子とは、簡単にラインで結ばれないようになっているのか?実の娘とラインできないって、どういうことよ!?