真夏日になりそうだから、ちょいと山へ行ったら、ドキドキする出逢いでときめく
昨日、天気予報を調べようとテレビをつけたら、NHKで逆転人生というのをやっていて、思わず最後まで見てしまった。
山に行って、予定にないことをするのは、本当に危険なんだなとあらためて思った。
(つまらないほどかいつまむと、帰り道に、行きとは違う道を選んで、遭難してえらい目にあったという話だ。リンク先、期限内ならNHKプラスで見られる)
フラッと、やっぱりこっちに行こうとよくやる私は、本格的な登山はしないとはいえ、ゾッとした。
で、その翌日である今日、やっぱりフラッとやっちまった。
もちろん、テレビのことは覚えていた。
食糧(というよりおやつ)を多めに持って行ったのがテレビを見ての教訓だが、だからこそお昼ご飯を食べる時間を遅くしても大丈夫という目算で寄り道にゴーした。
山道に入ると、うわ、けっこうぬかってるなあ。下るとき滑らないように気をつけなきゃ。
「別天地」と案内板にあった中腹のところで休憩。
尿意をもよおしてきて、まずいなと思っていたところ、なんとトイレがある。
最近の公衆トイレはどんどんきれいになっている中、懐かしさすら感じる汚いトイレ。
それどころか水洗じゃない!
小便器の両サイドに清掃用具はあるし、本当にそこでしてよかったのか。
他に個室が2つあったが、そっちでするべきだったのか…。
そんなことが頭をよぎったせいか、あれ、ほんのちょっとしか出ない。
さっきの尿意はいったいどこへ?
あまりスッキリせず、さっきあったベンチのところに戻る。
ベンチにナップザックを下ろして、羽織っていたGAPの白い長そでシャツを見て触ってびっくり。
びっしょり汗かいてる。
こんなに汗をかいている実感は全くなかった。
ときどき首にかけていたタオルで顔にうっすら出ている汗を拭いているくらいだった。
こんなにびっしょり汗かいてたのか。
うまく撮れなかったのだが、はっきり見える汗のシミの島の上に、もう一つ島があった。
他にも濡れているところがあった。
再び羽織った時にわかった。鎖骨あたりだとわかった。
ちょうどリュックを肩で背負う部分。背中のシミもリュックが当たるところ。
なるほどね。
さて、一息ついたので、降りることに。
木に囲まれた山道に。
あれ、さっきほど濡れてない。乾いてきたのか。
帰りは滑った時にカメラをかばって怪我をするのもばからしいから、またカメラが故障してもばからしいから、2つのカメラはリュックにしまおうと思っていたが、これならいけるかも。
イケるところまで行ってみる。
無理そうならリュックにしまう。
そう決めて下山(というほどでもないのだが)することに。
ちょっと行ったら、ガサガサという音がする。
誰か登ってくるのかな。
少なくとも私のように一人ではないだろう。
ガサガサ、ガサガサ、バキッ。
え?
特に話し声は聞こえてこない。
登ってくるときは、伐採の作業中で通りゃんせしていたところが通れるようになっているところもあった。
が、そういう問題ではないだろう。
ガサガサ。
え?
道からじゃない。
音のほうを見上げる。
出た―――??
ん?クマじゃないな。
しかし、デカい。
毛並みが灰色がかっている。
イノシシ?
あの高いところから突っ込んできたら、ヤバい。
逃げるべきのはずだが、好奇心がそれに勝る。
カメラ、カメラ。
左の肩に下げていた12-100mmレンズをつけていたE-M1を構える。
ちっちぇ。
いちばん引いていた。
一気にズームイン。
うわ、なに、牙?じゃなくて、角?
それがこちら。
(35mm換算で200mm)
シカ?じゃないよな…。
とりあえずイノシシではなさそうだ。クマでもないし。
まあ、危険はないだろう。
そのあと、お互い遠ざかったが、やっぱり目を見つめあってしまう。
(手前にピントが合ってしまっていた)
今頃になって心臓がドキドキしてきた。
さらに互いに離れるも、やっぱりこっち見てる?
今度は右肩に下げた300mmレンズをつけたE-M1 MkIIで撮った。
(35mm換算で600mm)
山にシカが増えているのはよく聞く話だが、シカってこんな感じじゃないでしょ。
もうすぐこの場で、家族LINEとツイッターですげえの見たあああああと入れようと思ったが、スマホのバッテリーがあやしいのでこらえる。
はやる心を押さえて、最もぬかっているところを慎重に下ったところで、舗装されたところに出る。
休憩中の林業従事者の車が何台か止まっている。
もう、聞かずにはいられない。
「こんにちは。あのぉ、この辺って、シカ出ます?」
「ああ、ふつうに出る。たまにカモシカも出るよ」
「バキバキ音がするんで、クマかと思って怖かったですよ」
「クマは、めったに出ない」
(出るんかい、やっぱり)
「と言いながら、写真撮ったんですけど」
とここにも出した最初の1枚をモニターで見てもらうと
「あ、これ、カモシカ。めずらしいほう」
「やった♪」
「ねえ、これ、前に俺が見たやつだよぉ」
と他の作業仲間のほうに呼び掛けてた。
「親子連れじゃなかった?」
「いや、これ単独でしたねえ」
(ひょっとして、見落としていただけではなかったか?)
うっひょぉ~カモシカぁ♪
そういえば、鼻、赤くなかったな。
あ、あれはトナカイか。
おじさんと話した時は、300mmレンズでも撮っていたことすっかり忘れていて、家で見返した時一つ思い出した。
葉に顔をこすりつけてた。
写真を撮っている時は、そんなようなしぐさに見えたのだが、こうして画像で見ていると、やっぱりマーキングをしている。
つまり、ここ縄張りなんじゃん。
ふたつ前の画像も、こちらを見ているのではなく、マーキングだと思う。
以下は、明らかにマーキングだろう。
いやあ、カモシカって、こんななんだねえ。
新卒のとき、会社の運動会のリレーで第3か第4走者で、一気に二人抜き、もう一人もあと少しってところまで走って、けっきょく優勝するのだが、その後「走っている姿がカモシカのようで」ってさんざん言われた(一応、褒められてます)。
みんな、カモシカって、ほんとに知ってるのかよ?
俺は今日初めて知ったぜ。
しかも、これ、どれも脚写ってないや。
また見に行く?